古代ミュウと人間ヨゼン

「夜千(よぜん)! ゼルネアスから聞いたよっ…
どうして? どうして未来での戦いにも
参加するって言ったの? 次にダークマターが復活するのは、 ずっとずっと先なんだよ? ずーっとずーっと使命に
縛られちゃうんだよ?」 「どうしてはこっちの台詞だ、
チトセ。 ひとりで全部背負い込もうと
するなよ」 「……っ! ……あ、
私がひとりかもって思って、 それで心配して、わざわざ? …ふふ、ひとりじゃないよぉ。 ゼルネアスや…ディアルガや、 他の長命なポケモン達、
みーんな一緒! …だから、心配しないで? 私、大丈夫だから。
夜千は夜千の人生を生きて。 私がもらっちゃった分は…
返せないけど。 残りの全部は、夜千のために使ってほしいな」 「……チトセ」 「やりたいこと
いっぱいあるでしょ? えーと、ほら、
旅したいって言ってたよね? それとか。あとなんか…いろいろ! 元々…私達の世界の問題だし、 これ以上付き合わせちゃうの、
悪いもの」 「チトセ!!」 「!」 「…俺も戦う。もう決めた」 「だっ…だめ!!」 「何で」 「何でって…だって……」 「……納得いく答えじゃなけりゃ、引かないからな」 「っ……わ、わかるでしょ!?」 「わからない」 「……!」 「……」 「……だって、…だってだって! 今回失敗したの、私のせいだもん! 夜千も、みんなも、
たくさん協力してくれたのにっ… 絶対に絶対に失敗しちゃいけない
戦いだったのに!! ……っ私が…私が、 自分の気持ちを優先して… ダークマターを砕いちゃった
から……っ」 「それは、俺が気を抜いて、 ダークマターの攻撃を
受けたからだろ。 全部が全部、
チトセのせいってわけじゃない。 …俺がもっと気を付けてれば、
こうはならなかった」 「違う! 夜千は悪くない! 悪いのは私! 
全部全部全部私が悪いの!! 責任は私ひとりでとらなくちゃ
いけないの!!」 「……」 「……これ以上夜千を巻き込みたくないよ… あのときみたいに…
危険な目に遭わせたくない! ねえ、お願い…お願いだから…… 夜千の世界に、帰って…… 私のことなんか忘れて、
幸せに生きてよ……」 「……」 「……」 「パートナーにこんな顔させたまま帰って。 それで平気でいられるほど、
俺が薄情な奴だと思ってるのか?」 「!? そ、それは…!」 「……どうなんだ」 「……そんな、の…。 ………、 …思ってるわけ、ないよ……」 「じゃあ最後まで付き合わせろ。
四の五の言うな。 本当にどうでもよければ、
最初の段階で帰ってるよ。 お前らがどんなに引き留めよう
とな。 …だから、強がるなよ。 他の奴らの手前、気を張らなきゃ
ならないのはわかるけど。 俺はパートナーだろ? 頼れ。わがままでも何でもいいから言ってくれ。 …忘れろなんて言われるより、
よっぽどマシだ」 「……、…ぅ」 「……頼むよ」 「……、 ………、……っ……、 …よ……、よ、ぜん……」 「何だ?」 「……ぅ、うぁぁああ…… よぜん~……」

「…ははは、何だかんだ、おまえが泣いたの初めて見たよ」 「うぇぇえ……だって、だって、
がまんしてたもん。 わたしがないたら、みんなふあんになっちゃうからあ……」 「よしよし。えらいえらい、
よく頑張ったな」 「ぅぅ、ぐすっ…… ……もっとほめて」 「お、おう、途端に
遠慮なくなったな。いいけど。 頑張った頑張った、よしよし」 「……ひっく、ぐす、……えへへ… ……ほんとに、また、わたしと
いっしょにいてくれるの?」 「約束する。 まあ…一旦帰らなきゃならない
から、しばらくは会えないけど」 「うん…そうだね。 それでも……さいご、まで…
…いてくれる?」 「……いるよ。心配するな。 今度こそ、絶対にやり遂げよう」 「……うん…うん。 ……ありがと、ありがとう、夜千。 私、嬉しい。
本当に、すごく、嬉しいよ……」 「そうか。それなら、よかった」 「……えへへ…もっとなでてっ」 「はいはい。 でももうちょっと下に下りてくれ。腕疲れてきた」 「……夜千」 「うん?」 「…ううん、何でもない」 「…ありがとう、大好きよ」

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